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タグ:東洋蘭鉢・楽鉢 ( 3 ) タグの人気記事
楽鉢「梅花紋万年青鉢」                   No.572
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◆2016年11月、。   楽焼鉢「梅花紋万年青鉢」


2012年の「華幸園植木鉢展示会」に出品されていた鉢らしいのですが、手に取って見るチャンスがあったのに気づかず見逃した万年青鉢、。今回使おうとしてフォルダーを見た時には「あ~、短冊家の万年青鉢ね」という軽い気持ちで使用を決めたのでした、。「短冊家万年青鉢」について書く事もあまりないなぁと思いながら、。

画像を作り始めて直ぐに「あれ?、違うかもな」と思い始め、画像が出来上がった時点では「短冊家である確率は50%」程度まで気持ちが変化していた、。
「短冊家」作品に共通する何かが不足していると感じたのでした、。最初に気になったのは「鉢ヘリ」の形、。ヘリ周辺が丸みを持って中央部よりも少し下がっている気がしたのと、一番の気がかりは「短冊家らしさ共通のピシッとした品格」が不足する点でした、。

絵付けは良く描けています、。珍しい梅花紋を肉厚く描いてあります、。使われている「緑土」も非常に上質、。段替わりの上、「鉢縁下」(はちべりした)の絵付けも何の絵かは不明ながら面白い、。「腰部分」には「金泥の花と緑土の唐草模様」が描かれていて纏まりがある、。上品な鉢に仕上がっていると感じます、。

鋏み痕も短冊家風に鉢縁直下にあり、もうほとんど短冊家に見えるんだけど、短冊家ではない可能性の方が多いですね、。「短冊家に見えて短冊家よりも少し色気がある」のは「福井楽印窯」に多いのですが、これも福井楽印かも知れません、。季節感のある良い鉢です、。
(口径8.5㎝、高さ8㎝。野町敦志氏所蔵)


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下に掲載の「大阪楽・太鼓胴楽鉢」は典型的な「段替わり様式」で作られています、。
太鼓の鋲がある「鉢縁下」(はちべりした)は最も太く、「胴部分」で一段胴回りは細くなり、更に「腰部分」でもう一段細くなるという古典の様式です、。
今月の「梅花紋万年青鉢」はこの様式を踏襲しようとしています、。小さい鉢では見栄えがしませんが、。
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by evian_th | 2016-11-01 00:03 | 東洋蘭鉢・楽焼鉢・古鉢・ラン鉢
短冊堂「花唐草紋万年青鉢」                 No.567
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◆2016年8月、。   短冊堂落款「花唐草紋万年青鉢」


短冊堂落款「花唐草紋万年青鉢」、。6号鉢、。
この鉢に出会ったのは、2012年10月「第2回・華幸園植木鉢展示会」の会場でした、。まだ「楽焼鉢歴史調べ」の旅の真っ最中の事で、突然目の前に「短冊堂落款」のある万年青鉢が現れて、華幸園さんもエビアンも混乱してしまい、短冊堂=短冊家製品、ということを受け入れられないで戸惑った思い出が残っています、。
「短冊堂落款=短冊家製品」という事実を受け入れることが出来たのは、昨年2015年6月の「華幸園展」にこの記事下に掲載のサムネイル画像にある「短冊堂落款・瑠璃釉六角神獣浮彫紋鉢」の出現のお蔭です、。同一鉢が京都の短冊家さんにも残っていたからなのです、。

上に掲載の今月の万年青鉢は、某大棚東洋蘭愛好家所蔵品ですが、その愛好家は蘭友が蘭を止める時にプレゼントされた鉢だそうで、贈られた2鉢の楽鉢以外には鉢を持ってない人ですから、商人が鉢の分譲をせがんでも贈られた品物だから売れないと断り続けて居られる鉢です、。

2008年の展示会場で手に取ってみたのですが、この鉢はズッシリと重いのです、。最近の楽鉢の重さではなく大阪楽の楽忠・楽雅亭に似た重さがあります、。6寸という大きさを考えに入れてもなお重かった記憶があります、。
では「大阪楽」に近いかというと、そうではなく、鉢のスタイルは現在に通じる完成度ですし、鉢内側には大阪楽に見られる「轆轤挽きの指痕」は無く、現代鉢のような一面がザラついた均一仕上げになっています、。
「足」の作り方も現代風ですが、鉢底は平らで時代乗りがあり、鉢数寄の手を得て、何とも言えぬ良さを醸し出しています、。
これらを総合して考えると、製作年は江戸後期とは言い難く、幕末頃ではないかと思います、。


◆2012年10月「第2回華幸園植木鉢展」
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by evian_th | 2016-07-31 15:24 | 東洋蘭鉢・楽焼鉢・古鉢・ラン鉢
京楽焼「短冊家牡丹模様万年青鉢」               No.556
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◆2016年1月、。   短冊家「緑土牡丹模様万年青鉢」


本年も「風来記ページ」を宜しくお願いします、。


京楽焼・短冊家「緑土牡丹紋様万年青鉢」、。(口径14.5センチ、高さ14.5センチ)
昨年1月の蘭鉢と同時代・同一窯の万年青鉢です、。緑土の種類が少し違いがあり、昨年の蘭鉢とは緑土が違いますね、。
「「鉢縁下」(はちべりした)」と「腰」部分は「鋸歯紋(ぎょしもん)」、。段替わりを取った中央の胴部分には牡丹と他に1種の花模様を描き無難に上手に仕上げてあります、。「緑土」の他は「白色」と「金色」のみを使った地味な絵付けですが、こういう風な顔料で仕上げられると「時代」が読み難いものです、。


昨年末の「園芸ジャパン誌」に「楽鉢」の由来や歴史を書きましたので、今ただちに書く事もあまり無いのですが、個々の窯元作品の見分け方や特徴は避けました、。そういう事は、この「風来記ページ」の過去スレにさんざん書いています、。本のページ数にも限りがありますから、。


「楽鉢」の「窯元判断」で最も難しいのが、この「短冊家」と「手島窯」とです、。
「短冊家」の場合は、他の全ての窯元が短冊家作品を目指したのですから、「短冊家もどき」や「なんちゃって短冊家」が多く存在し、判断に苦しみます、。
というのも、「短冊家」は西暦1820年頃から現在に至るまで、200年近い製作年数があり、「短冊家の鉢」であっても、時代によって、また蘭鉢か万年青鉢かの違いによって、また鉢の大きさによって、デザインや陶土、加茂黒釉薬、が微妙に違うからなのです、。「足の形」一つ取り上げても「短冊家の足はこういう形」というものがありません、。箇条書きに出来るほどの具体的な違いではありません、。しかし、微妙ぉ~に「短冊家の足は、こういうのもある、またこういう風に作られたものもある、しかーし、こういう形は無い、」という風な違いはあります、。これは口では言えませんし、一言で言えるような具体的な物でもありません、。

まぁ強いて言うなら、「短冊家の鉢にはパイオニアとしての風格がある」という事でしょうか、。そこを見るのが最も判断し易い「短冊家製品の見分け方」ということでしょう、。誤魔化して言うのではありません、。正直に言うなら、そういうことです、。

画像の鉢は、園芸ジャパン誌1月号に掲載写真中、「翆蓋縞」が植わっている鉢です、。口径と高さが同じという見た目に良いバランスに作られています、。これを「胴返し」と呼ぶのだと思います、。

1枚目画像・2枚目画像のように、2の足、3の足、の左右の見え方を揃えると、1の足が曲がったように見える、というのも全部ではありませんが短冊家鉢の一つの特徴です、。

明治中期頃の製作の鉢かな、。


◆この「楽鉢絵付けに使われる緑土」は、土製顔料のテールベルトであると思っています、。
江戸時代には「陶磁器用の緑色顔料」は存在しました、。透明感のある美しい緑色の顔料です、。この古くから使われた「緑色顔料」は、銅山の副産物として「岩群青(アズライト)」と一緒に出て来る「マラカイト(岩緑青)」だろうと思われます、。京焼や1800年代初頭の楽鉢にも一部使われましたが、透明感のある美しい緑色顔料です、。
上掲の短冊家鉢などの楽鉢に使われた緑色は、透明感の無い(不透明な)土性顔料です、。
”緑色の土”そのものが顔料になっています、。透明感は無く、白色を混ぜたような不透明な緑色で、江戸時代に使われた中国産の岩緑青とは別物です、。
◆江戸後期の緑色には「岩緑青」が使われ、幕末から明治時代には「緑土(テールベルト)」が楽鉢に使われて、同時代に用途に応じて2種類の緑色顔料が使われる状態でしたので、一応書き添えておきます、。
(京焼の緑色は中国産岩緑青、幕末明治の楽鉢は緑土、という訳です)、。









by evian_th | 2016-01-04 00:03 | 東洋蘭鉢・楽焼鉢・古鉢・ラン鉢



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