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楽焼鉢「東京楽」                     No.353
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◆2010年8月1日、。    楽焼鉢「東京楽」

先月で風来記手持ちの「五柳鉢画像」を使い切りましたので、今月からは元通りに戻りますが、今月は一つの仮定というか、少し冒険をしてみたいと思います、。

画像の鉢は蘭鉢も万年青鉢も、同一人の所蔵品です、。こういう絵付けを施した鉢は以前から時々見掛けるのですが、大概は(窯元不明ながら)「京楽鉢」という説明で、それ以上のことは誰にも判別できませんでした、。
◆画像の蘭鉢は”寸胴型”であること、。口径と高さのバランスが蘭鉢としては低く感じられること、。
◆足が長細く、京都の窯元の足の形に当て嵌まらないこと、。
◆土目の古さその他の特徴から「明治時代」の製作だと思われるので、愛知県とは言えないこと、。
◆絵付けの絵模様が自由奔放で、伝統文様を踏襲することを重んじる京都の京楽にはない型にはまらない自由さを感じること、。
・・・などのことから、「東京楽」だと考えるのが妥当だと思います、。「寸胴なら何故東京楽なのか、」は、いずれの機会に書きます、。
では、「東京楽」なら窯元はどこか?、と考えると、明治時代の東京には、本郷辺りを中心に5~6個所の「京楽焼鉢」を焼いた窯元が在ったとも聞きます、。その中で資料として残っているのは、明治33年に「京楽焼き鉢価格表」を発行していた「福富京楽堂、」(東京市本郷区上駒込)が該当するので、画像のこの鉢は「福富京楽堂」製造の楽焼蘭鉢だと考えられます、。(価格表を大々的に印刷し頒布するのは、相当規模に製造していた窯元であっただろうと思われるので、)、。
画像の鉢は5寸前後、陶土は「京土」を使用、鋏み痕は足にあります、。ズッシリとした重さあり、。
                                           (立岩信彦氏所蔵)

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画像の万年青鉢の方は、口径4寸3分ほど、陶土は少し茶色いので愛知県の土、絵付けの釉薬は上の蘭鉢と共通、。足に描かれた金彩の絵模様も蘭鉢と共通、。蘭鉢も万年青鉢も独立した絵師による絵付けではなく、窯元オリジナルデザインだと思います、。
蘭鉢も万年青鉢も、足と足の間の空間には、「波、」をデザイン化した文様が描かれています、。
陶土が「京土」であったり「愛知県」の土であったりするのは「東京楽」の特徴でもあります、。以上のことから、両者は同一窯元の製品だと思われます、。万年青鉢の方は蘭鉢と比べると、少し時代は下ります、。

(相変わらずエビアンは、下書きも何もせずに、画像を見ながら一応は頭の中で練り、一息に書き上げますので、誤字脱字変換間違い、表現不足などはお許し下さい、)、。後日、書き足し、訂正をする場合があります、。よろ!!!,、。
今回は、今まで誰も言わなかった「福富京楽堂」などという名前をいきなり出しましたので、こちらとしては冒険、皆さんの方には抵抗感もあるでしょうが、資料的裏打ちのある異議は歓迎します、。(できれば無い方がいいけどね、。・゚・(。つ∀≦。)・゚・。)、。
「手島揫二窯」も一応は考えに入れたのですが、やはりどこか違う、しっくり来ない、。そう思って、従来、価格表の存在は知られていたのに、実態は判然としなかった「福富京楽堂」として考えると、なんかしら落とし所へ行き着いた感じがあります、。

「福富京楽堂」が何時まで楽焼鉢を製造していたか(何時から開窯したのかも、)は不明ですが、昭和の初めには無かったと思われますので、(昭和2年発行の本に、手島揫二が「楽鉢製造窯元は東京では私だけ、」と書いていますので、)明治末期から大正時代には製造を中止したと考えられます、。
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明治33年というのは、西暦1900年、。昭和の天皇陛下がお生まれになる前の年のこと、。東京では手島揫二窯もまだ開窯してない時代、。万年青や蘭が東京で盛んになり、楽鉢窯元も東京に多かったと思われます、。「東京楽焼鉢」は「手島揫二窯」(大正7年開窯)から始まった訳ではありません、。もっと古く明治時代から存在したのです、。                                                                                  (資料提供:茨城県・蛭田梅里園)

(万年青の鉢底画像を圧縮せずに掲載してました、。差し替えました、。)

◆ネット社会は文字通信分野だから、ここに書いた説明文を”後付けで”、無理に理屈付けましたが、「鉢の判断や鑑定、」とか「骨董」とかは、本当言うと、もっと直観的なものです、。
「あ、本物だな、」とか「古いな」とか「京都じゃないな、」とかは、直感による所が大きいものです、。ただそれじゃぁ世の中通用しないから、後で文字で説明を書きますが、直感的に判断した部分の大きいものです、。
by evian_th | 2010-08-01 01:24 | 東洋蘭鉢・楽焼鉢・古鉢・ラン鉢
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