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京楽長生蘭鉢                        No.560
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京楽長生蘭鉢                        No.560_b0034163_11130627.jpg
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京楽長生蘭鉢                        No.560_b0034163_11131994.jpg
◆2016年5月、。   京楽鉢・石斛鉢


5月の鉢は「長生蘭鉢」、。
江戸時代後期1830年頃から、京都の公家を中心に流行し始めた「長生蘭」、。明治時代に入ってからは一般の町衆にも広まり「長生蘭鉢」も作られたのですが、現存数は非常に少ないものです、。
1835年には「長生草」という色刷りの本も出版されている所を見ると、ある程度の流行はあったのだろうと推察できますが、今に残る鉢は少数です、。「長生草」に描かれた鉢も見かけません、。
流行は京都から始まり、どこまで流行したのかをエビアンは知りません、。江戸まで広まったのかどうかが、今月の画像の鉢の特定に影響します、。

今月の鉢は、一見して「手島揫二窯」の製品ではないことは風来記御常連なら見抜いておられる事でしょう、。やはり「京楽鉢」と見るのが妥当だと思います、。

2の足、3の足を左右揃えると1の足が芯をそれる事から「短冊家」と見える人もおられると思いますが、「短冊家」と決めるには何か微妙な違和感があります、。「短冊家」も「大波紋」は描きます、。この鉢の大波紋も「光琳波」に似て品良く描かれてます、。大波を描いた絵具が貫入の様にひび割れているところは「短冊家」らしくないと思います、。波涛紋の描き方も「短冊家」らしくない、むしろ「手島風」です、。
「大波」の上部には鉢縁下までイッチンで点々を打ってますが、等間隔すぎて短冊家風ではない、などと感じてしまうのです、。

鉢底は轆轤挽きの糸切り痕も鮮明で、真っ平らに作られており、非常に好もしい印象を受けます、。一般論として、時代が下るほど鉢底にはクレーター状に傾斜が付けられる傾向がありますから、この点だけを見れば”台の作りは古い”と見えます、。そこが迷わせられる所ですが、全体を総合して、エビアンは「佐々木松楽窯」の製造だろうと思うのです、。それとても決定的な確信があってのことではありませんが、。

大波紋の絵の具使いに色気があって、鉢下部に良さがあり、何とも好ましい鉢です、。
口径13センチ・高さ8センチ、(飛田邦之氏蔵)





兵庫春蘭友の会 新芽会
時:2016年6月26日(11am~16pm)
所:相生園芸センター





by evian_th | 2016-04-30 11:15 | 東洋蘭鉢・楽焼鉢・古鉢・ラン鉢
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