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◆「東洋蘭風来記・2」                No.191
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これは、「自然と野生ラン」誌に2003年11月号から2004年10月号まで連載した「東洋蘭風来記」です、。連続12回掲載します、。挿入画像もなるべく同じ品種のものを使用します、。
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◆No.2,「緑苔素」と「緑舌」

 緑苔素に分類される蘭は、何も今急に出てきたものではありませんが、注目を浴びるようになったのは、せいぜい、この1~2年の出来事です。私が紀州の大円舌(大垂れ舌)緑苔素の「露雪」を全国日本春蘭連合会へ登録したのと時を同じくして、春蘭花物界に在来品種に対する行き詰まり感が充満していたので、花物愛好者の「何か新しい物を作りたい、買いたい」という気持ちが一気に吹き出し、その新分野の方向を理解し始めた結果であったと思われます。

緑苔素を子細に見る 
緑苔素の蘭を買い集め始めて、現在約30品種を集めましたが、おそらく日本全国で40~50品種は存在するものと思われます。それら緑苔素と呼ばれる物を、詳細に観察すると、おおよそ、次の3つに分類されるようです。

①舌の前方部分に、5~6条の緑筋を奥から手前に縦に通し、その周辺が少し緑色を帯びるもので、舌の裏側にも数本の緑筋を現す、天冴え物に多いタイプ
②舌前面部分に苔状に緑色を現す物で、咲き始めは白苔だが後冴え的に緑苔を現すタイプ
③舌の前方部分に、放射状に、馬蹄形またはU字形に、緑苔を現す天冴え系のタイプ
    < 緑苔素の分類>

 以上にように、日本春蘭では、舌の地色はあくまでも白色で、その前方部分(先端部分)に緑苔を現す物が、そのほとんどであり、それを日本春蘭界では「緑苔素」と呼んでいます。
 中国蘭一茎九花に時として見られるような、舌の全体が、表裏ともうっすらとした緑色になるような物は、発見されていません。
 緑苔素の蘭は、舌に緑色を現すほどですから、一般的に葉緑素が他の花色の蘭よりも多いらしく、花軸も緑で、葉緑も濃く、葉に照りがあり、美しい葉色・葉姿をした物が比較的多いのが特長です。
 その中で、葉と花のバランスが良く、舌が大きく特徴的で、花弁の形も優れた物は、今後ブームの広がりとともに独立命名される品も増えることでしょう。現在のところ、登録品種は「露雪」だけですが、まだ少なくとも10品種程度は命名独立の価値があると思われる品が存在します。
 産地別では、緑苔素といえど、素心の一分野にすぎないわけですから、全国どの地方から出てもおかしくはないのですが、今のところ、北関東に比較的多く、その他、千葉県、愛知県、和歌山県、九州天草などから発見された物が手元に集まっています。
 今後の一番の注目すべき産地は韓国で、韓国産緑苔素はすでに4~5種類が日本に渡来しており、今までまったく注目されなかった分野だけに、今後韓国にもブームの広がりとともに、日本産では考えられなかったような悩ましい緑苔素が出現する可能性を秘めています。

「緑舌」という言葉について
「露雪」を緑苔素として登録するまでは、春蘭界では、舌に緑色を現した物を総称して習慣的に「緑舌」と呼んできました。
 しかし春蘭には、苔に緑を発現する芸以外に、舌の一部が花弁化したような芸をもつ物が存在します。これは、舌の裏にまで透る物で、緑苔素とは用語のうえで区別して呼ばなくてはなりません。そこで、このように舌の一部が花弁のように濃い緑色を現す芸をもつ物に限定して「緑舌」と呼ぶように提案しています。
 すでに連合会に属する業者の中にも、この案に添って使い分けてくれる人も出てきています。ただし、この芸は「岩戸姫」のように、舌が完全に花弁化した物には用いません。(2003年12月号)
by evian_th | 2008-07-04 00:31 | 東洋蘭(春蘭)
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