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◆「東洋蘭風来記・9」                 No.198
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これは、「自然と野生ラン」誌に2003年11月号から2004年10月号まで連載した「東洋蘭風来記」です、。連続12回掲載します、。挿入画像もなるべく同じ品種のものを使用します、。
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東洋蘭風来記 9
日本・韓国春蘭に酷似「謎の中国春蘭」


 過去4回にわたって中国春蘭を取り上げましたが、中国の蘭を書き終えるにあたって、どうしても記しておかねばならない「謎の分野の蘭」が存在しますので、その実体も判然とはしないのですが、わかる範囲で記します。

意外に広い中国蘭の産地
●「中国における春蘭の主産地は」
 浙江省杭州付近、銭塘江上流、江蘇省太湖付近、浙江省紹興地区・湖州地区・舟山群島地区です。浙江省は紹興の伝統品種の影響がもっとも広く、紹興市の市花は蘭花です。
●「浙江省・江蘇省以外の産地は」
 意外にも広くて福建省、江西省、安徽省、河南省南部、陜西省南部、甘粛省南部、湖北省、湖南省、広東、広西、貴州省、四川省、雲南省、海南、上海、重慶などにわたります。
 産地による性質 
 江蘇省、浙江省、雲南省、貴州省、四川省の5省に産するものが佳とされ、江蘇省、浙江省産は質感や弁形、香味にすぐれ、雲南省、四川省産は色彩、奇花、蝶花においてすぐれています。海南、広東産などは場合によっては香りが全くなく、その他の産地も香味は強くありません。中国以外の日本、韓国、およびインド北部産の春蘭は、大多数が有色無香です。

謎に包まれる未知の蘭
 ここで私が強く興味を引かれるのは江蘇、浙江、雲南、貴州、四川の各省以外の『香りが少ない、または無香』といわれる産地の春蘭です。
湖北省の中部あたりを境として、それより北は無香という説もあります。
 湖北省に随州市という所があり、市の人民政府市長は次のように述べています。「①随州は春蘭の産地でその資源が豊富である②採取、栽培、増殖、出荷の実績はすでに国内外の注目を集めている③農村経済発展の新たな増長点である④ただし、乱獲による自然破壊、培養技術が低い、市場動向の無知、名品の安売り、交易市場の組織が不完全などの問題を抱えている⑤随州市の蘭産業の規模は、常時3万人が蘭の採取、培養、経営活動に従事し、年の交易額は7~8億円に達する⑥随州市は内外の蘭業者から日本、韓国に次ぐ三大産地のひとつであるとの評価を得ている、etc・・・・・・」
 湖北省に限らず、シンビジューム・そのほかの蘭を地域経済の起爆剤にしようとする現象は、後進地域に多くみられます。
 この湖北省随州市に集まる蘭の中に、江蘇、浙江、雲南、貴州、四川産のオーソドックスな有香の中国春蘭以外に、日本、韓国産春蘭に酷似する葉姿花形をした無香の一茎一花があるようなのです。

●さらに拡がる中国春蘭の世界
 これらがすでに韓国春蘭として韓国、日本へ入っているという噂もありますし、今後、ますます入ってくる可能性が大なのです。日本や韓国の業者としては有香のいわゆる中国春蘭を高価に買い入れて売却するよりも、この日本・韓国春蘭酷似の春蘭を売るほうがなにかと商売しやすいので、必ず今後も入り続けるでしょう。
 この蘭とオーソドックスな有香の中国春蘭とのからみ合いで、「東洋蘭はあくまで原種にこだわる」という愛好家に受け入れられ、近い将来必ず中国春蘭の大ブームが到来すると私が考える根拠はここにあります。今後、湖北省随州市は「要マーク地点」でしょう。

―― そのほかの注目の蘭 ――
 これ以外の中国蘭の分野として、どうしても本文中に取り上げておかねばならないものに、「水晶蘭」と「一茎九花の縞」があります。
 一茎九花の縞は一部の業者によって、すでに日本へ移入されており、今後「蘭は柄物でないと」という愛好家にどこまで受け入れられるか注目しています。
 水晶蘭については本誌2月号「Pick up」に一品種が載っていますが、花や葉の一部組織がガラス化したような芸を持つ蘭のことです。私の所有する22冊の中国の本の9割に取り上げられており、中国ではたいへんな人気分野のようで、日本人に受け入れられるかは不明ですが、一応記しておきます。(2004年7月号) 
by evian_th | 2008-07-19 12:30 | 中国蘭(中国春蘭)
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